ドーナツ屋は「見た目のかわいさ」で来店を促すぶん広告文のクオリティが売上に直結するが、AIを使えばチラシ・POP・Googleビジネスの文章を全部1人で30分以内に仕上げることができる。
実際にAIに頼んでみた
ドーナツ屋さんは小さな店舗でも大きな夢を持てる業種だ。商店街の一角でも、キッチンカーでも、手作りドーナツは老若男女に愛される。ただ「かわいい商品を作る力」と「かわいい広告を作る力」は別物で、その2つを1人でこなすのは想像以上にきつい。
今回私は「ドーナツ店がAIで広告を作るとどうなるか」を本気で試してみた。チラシコピー、季節限定POPの文章、Googleビジネスプロフィールの概要文という3つを実際に生成したので、プロンプトと結果をそのまま公開する。
チャレンジ1:秋の新作ドーナツのチラシキャッチコピー5案
プロンプト全文:
手作りドーナツ専門店の秋の新作チラシ用キャッチコピーを5案作成してください。
【新作情報】
・商品名:和栗のモンブランドーナツ
・価格:¥380
・特徴:国産栗のペーストをたっぷり絞り出した秋限定品。生地はふわふわ米粉ドーナツ。
・ターゲット:30〜50代の女性、スイーツ好き
・販売期間:10月〜11月末(なくなり次第終了)
【要件】
・読んだ瞬間に「食べたい!」と思わせる感覚的な言葉を使う
・価格を入れるパターンと入れないパターンを混ぜる
・「季節限定」「数量限定」の希少感を入れる案を少なくとも2つ
・5案それぞれに「なぜこのコピーが効くか」の理由を1文で添えること
AI回答(実際の生成結果):
案1:
「秋の栗が、ドーナツになった。」
→ シンプルな体言止めで余韻を残す。「今しかない」感が自然に伝わる。
案2:
「和栗の濃厚ペーストを、ふわふわの生地で包みました。今季限定、¥380。」
→ 素材の説明を短くまとめつつ価格と限定性を同時に訴求。情報量と感情のバランスが取れている。
案3:
「数量限定。売り切れたら、来年まで待ってください。」
→ あえて「来年まで待って」という逆説的な言い回しで希少感を強調。読む人の記憶に残りやすい。
案4:
「1個食べたら、秋になる。」
→ 短く強い表現で「食べること=秋を感じること」を結びつける。SNS映えするコピーとしても使いやすい。
案5:
「国産栗のペーストを、惜しみなく絞りました。これが米粉ドーナツの秋。」
→ 「惜しみなく」という言葉がこだわりと誠実さを伝える。素材重視の顧客層に響きやすい。
かかった時間:約2分。感想: 5案全部使えるレベル。「案3」の「来年まで待ってください」という逆説コピーは私自身では思いつかなかった。案をAIに複数出させて、自分でベストを選ぶという使い方が最も効率的だと実感した。
チャレンジ2:店内POP文(秋の季節限定・A5サイズ想定)
プロンプト全文:
手作りドーナツ専門店の店内POP用の文章を作成してください。
【POP情報】
・対象商品:和栗のモンブランドーナツ ¥380
・掲示場所:ショーケースの前
・サイズ:A5縦(約150mm×210mm)
・読む人の距離:50cm〜1m
・必要素材:見出し1行+本文3〜4行+価格+一言アオリ
【条件】
・見出しは大きく・短く・インパクト重視
・本文は商品の特長を感覚的な言葉で(難しい専門用語なし)
・価格は目立つ位置に
・「今だけ」「数量限定」のワードを自然に入れる
・全体のトーン:温かく・手書き風のやさしい雰囲気
AI回答(実際の生成結果):
【見出し】
秋の栗、ぎゅっと詰めました。
【本文】
国産栗のペーストを、
ふわふわ米粉ドーナツにたっぷり絞り込んだ
今季だけの一品です。
栗の濃厚な甘さと、
もちっと軽い生地の食感をお楽しみください。
【価格】
¥ 380(税込)
【アオリ】
今年の秋限定!なくなり次第、終了です。
かかった時間:約1分半。感想: POP文というのは「短くて伝わる」のが命だが、AIはそのバランスをよくわかっている。「ぎゅっと詰めました」というやわらかい表現は手書きPOPにも合う。私ならもっと説明的になってしまうところを、AIはシンプルにまとめてくれた。
チャレンジ3:Googleビジネスプロフィールの店舗概要文
プロンプト全文:
手作りドーナツ専門店のGoogleビジネスプロフィール用の店舗概要文を作成してください。
【店舗情報】
・業態:手作りドーナツ専門店(テイクアウト中心・イートインスペースあり)
・場所:商店街の路面店
・こだわり:米粉使用・国産素材・添加物不使用・季節限定メニューあり
・ターゲット:地域の主婦・ファミリー・スイーツ好きの女性
・営業:火〜日営業・月曜定休
【要件】
・120〜150字で簡潔に
・「手作り」「こだわり素材」の安心感を伝える
・「季節限定メニュー」への期待感を一言入れる
・Googleで検索されやすいキーワード(手作りドーナツ・米粉ドーナツ)を自然に含める
・地域密着感のある温かいトーン
AI回答(実際の生成結果):
国産素材・添加物不使用にこだわった手作りドーナツの専門店です。
ふわもちの米粉ドーナツをはじめ、旬の素材を使った季節限定メニューを毎シーズンご用意しています。
地域の皆さまに「また来たい」と思っていただける、温かいお店を目指しています。
火〜日営業・テイクアウト・イートインどちらも歓迎です。
かかった時間:約1分。感想: Googleビジネスの概要文は「検索に引っかかる」かつ「来店したくなる」の両立が難しいが、AIはキーワードを自然に組み込みながら温かみのある文章にしてくれた。手書きのような感情が込められていて、ロボットっぽさがない。
かかった時間と感想まとめ
| 作業 | 従来 | AI活用後 |
|---|---|---|
| チラシキャッチコピー5案 | 30〜60分(または外注3〜5万円) | 2分 |
| 店内POP文 | 15〜30分 | 1分半 |
| Googleビジネス概要文 | 20〜30分 | 1分 |
| 合計 | 1〜2時間以上 | 約5分 |
ドーナツを焼く情熱と、広告を作る時間は別物だ。AIはその「別物の仕事」を5分で代わりにやってくれる。「文章センスがないから広告がうまくできない」と悩んでいた方は、まず今日のコピー1本だけAIに頼んでみてほしい。私でもできた。あなたもできる。
山崎恭平/AI内製化総合研究所 所長
株式会社インバウンドホールディングス専務取締役。営業と交渉の世界で成果を上げてきた一方、パソコン作業は横で支えてくれる事務方に頼りきりだった。AIの登場で、一番苦手だったパソコン作業が「自分でできる」に変わり、気づけば中小企業から上場企業まで10社以上のAI顧問を務めるように。スプレッドシートの関数すら分からなかった私でもできた——だから、誰でもできる。AIの学校や顧問にお金を払い続けるのは、本質的にもったいない。初期は人を頼ってもいい。でも最後は自分たちで内製してほしい。そんな思いで、このメディアを作った。

