経営者のためのAI戦略チェックリスト20

077 まとめ・保存版

経営者のためのAI戦略チェックリストとは、自社のAI活用・内製化の現在地を把握し、抜け漏れを防ぐための確認項目を体系的にまとめたものです。

「AIを活用すべき」とは分かっていても、自社の取り組みが正しい方向に進んでいるか不安な経営者は多いはずです。

私も同じでした。「何をやっているか」は分かっても「何が足りないか」が見えない。その解消のために、私が実際の試行錯誤の中で気づいた確認項目を20個にまとめました。

全部できていなくても大丈夫です。現在地の確認と、次の一手を決めるために使ってください。

カテゴリ1:経営者自身のAI理解(5項目)

□ 1. 経営者本人が週3回以上AIを使っている
社員に「使え」と言う前に、自分が使っているか。体験なき号令は現場に伝わりません。

□ 2. 主要AIツール(ChatGPT・Claude等)を自分で触ったことがある
ツール名を知っているだけではなく、実際に使って何ができるか・できないかを体験済みか。

□ 3. AIに「できること・できないこと」の感覚を持っている
誤情報を出すこと、著作権への配慮が必要なこと、等の限界を理解しているか。

□ 4. AI関連の情報を月1回以上インプットしている
メディア・メルマガ・コミュニティなど、継続的に情報取得する仕組みがあるか。

□ 5. AIに関する自社の方針を言語化できる
「うちはAIをこういう目的で使う」と社員に話せる程度の方針が頭にあるか。

カテゴリ2:業務・組織への展開(6項目)

□ 6. AI化すべき業務リストを作成済みである
「繰り返し・時間がかかる・ミスが起きやすい」業務を10個以上書き出しているか。

□ 7. 少なくとも1業務でAI化のBefore→Afterを記録している
「この業務が◯分から◯分になった」という社内事例が1つ以上あるか。

□ 8. AI推進担当者(またはチーム)が社内にいる
担当者がいないと取り組みが属人化・停滞します。肩書だけでもまず決める。

□ 9. 週または月1回の社内AI共有の場がある
「誰かがAIを使った話をする場」が定期的にあるか。伝播に仕組みが必要です。

□ 10. 複数の部署・役職でAIを活用している
1人の社員だけが使っている状態を脱し、横展開が始まっているか。

□ 11. AIで削減した時間を別の業務に充てる仕組みがある
「効率化して終わり」では価値が半減します。空いた時間の使い道を設計しているか。

カテゴリ3:ルール・リスク管理(4項目)

□ 12. 社内AI利用ルールが文書化されている
「何をAIに入力してよいか・いけないか」が5項目程度で文書化されているか。

□ 13. 利用ツールのデータポリシーを確認済みである
ChatGPT・Claude等の入力データの取り扱いについて、各社の最新ポリシーを確認しているか。

□ 14. AI生成コンテンツの社外利用方針が決まっている
「AIで作った文章をホームページに載せる場合のルール」が社内で共有されているか。

□ 15. 個人情報・機密情報のAI入力禁止ルールがある
顧客の氏名・住所・未公表の経営情報などをAIに入力することへの明確な禁止事項があるか。

カテゴリ4:投資・補助金・外部連携(3項目)

□ 16. AI関連の月間コストを把握している
ツール費用・教育費用・外注費など、AI関連の月次費用を把握しているか。

□ 17. 補助金(デジタル化・AI導入補助金等)を調査済みである
最大450万円・補助率1/2〜2/3の補助金制度を把握し、活用可否を確認済みか。※最新要件は公式情報で要確認。

□ 18. 外部支援(コンサル・ベンダー)への依存度を把握している
外部支援がなければ止まる状態になっていないか。内製化の進捗を客観視できているか。

カテゴリ5:中長期戦略(2項目)

□ 19. 1年後のAI活用のゴールイメージがある
「1年後に社員の◯%がAIを日常的に使っている状態を作る」等の具体的なゴールがあるか。

□ 20. AI内製化のロードマップ(時間軸)が存在する
「3ヶ月・6ヶ月・1年」で何を達成するかのマイルストーンが描けているか。

チェック結果の読み方

  • 15〜20個: 内製化の土台は整っています。次のステージ(AI戦略の高度化)へ進む時期です。
  • 10〜14個: 良いスタートです。未チェックの項目を1つずつ埋めていきましょう。
  • 5〜9個: まだ始まったばかり。5個に絞り、今月中に達成することだけ考えましょう。
  • 0〜4個: 今日からでも動けます。まず「経営者自身がAIを1回使う」から始めてください。

大切なのは完璧なスコアではなく、「今日よりも明日、1個多く」の積み重ねです。

よくある質問

Q1. このチェックリストは何ヶ月に1回確認するのがいいですか?
A. 最初は月1回の確認を推奨します。取り組みが軌道に乗れば四半期ごとで十分です。「できていること」より「新たにできるようになったこと」に注目すると前向きに使えます。

Q2. チェックリストを社内に共有してもいいですか?
A. ぜひ活用してください。特にAI推進担当者と一緒にチェックすると、課題の共通認識が生まれ動きやすくなります。

Q3. スコアが低くても恥ずかしくありませんか?
A. まったく恥ずかしくありません。中小企業のAI導入率は2026年でも12〜20%の水準です。0点からスタートしている会社のほうが大多数です。現在地を知ることが成長の第一歩です。


この記事を書いた人

山崎恭平/AI内製化総合研究所 所長
株式会社インバウンドホールディングス専務取締役。営業と交渉の世界で成果を上げてきた一方、パソコン作業は横で支えてくれる事務方に頼りきりだった。AIの登場で、一番苦手だったパソコン作業が「自分でできる」に変わり、気づけば中小企業から上場企業まで10社以上のAI顧問を務めるように。スプレッドシートの関数すら分からなかった私でもできた——だから、誰でもできる。AIの学校や顧問にお金を払い続けるのは、本質的にもったいない。初期は人を頼ってもいい。でも最後は自分たちで内製してほしい。そんな思いで、このメディアを作った。

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