朝会資料の作成を完全自動化した方法:毎週90分→0分の実録

業種別事例

会議資料のAI自動化とは、音声メモや数値データをAIに渡す仕組みを整えることで、毎週繰り返す資料作成業務を人手なしで完了させる状態を作ることです。

毎週月曜日の朝会資料。

私はこれに、毎週90分かけていました。日曜夜か月曜朝に、先週の動きを振り返り、数値を確認し、今週の方針を整理して、スライドにまとめる。これが毎週の「義務作業」でした。

それを0分にしました。正確には「私が作業する時間をゼロに」しました。今はAIが素案を作り、私が5分確認するだけです。

「90分が0分」になるまでの3段階

一気に自動化できたわけではありません。3段階のプロセスを経ました。

第1段階:AIに「下書き」だけ任せる(節約時間:約50分)

最初のステップは「書く作業」だけAIに任せることです。

やったことはシンプルです。月曜朝、頭の中にある「先週の振り返りと今週の方針」を5分間スマートフォンの音声メモに録音する。そのテキストをClaudeに貼り付けて、「朝会資料の箇条書きを作って。先週の振り返り・今週の数値目標・全体への一言メッセージの3ブロック構成で」と指示する。

これだけで、骨格のできた資料が3分で出てきます。あとは確認と微調整だけ。90分が40分になりました。

第2段階:プロンプトを「型化」する(節約時間:さらに20分)

毎回同じ形式の資料を作るなら、毎回同じ指示文を打つ必要はありません。「朝会資料プロンプト」として指示文をテンプレート化して保存しました。

また、「数値は毎週同じ箇所を参照する」というルールを作り、参照する数値のリストも定型化しました。

指示文を打つ時間・形式を整える時間が激減し、40分が20分になりました。

第3段階:音声→テキスト→AI生成の「フロー」を自動化(節約時間:残り20分)

最後のステップは「Claudeに渡すまで」を自動化することです。

音声入力したテキストが、あらかじめ設定したプロンプトと組み合わさって自動でClaudeに送られる仕組みを作りました。技術的な難しいことは何もなく、テキスト自動連携ができるアプリを組み合わせただけです。

これにより、「話す」→「確認する」だけで資料の素案が完成。私が使う時間は5分以内になりました。

実際に使ったプロンプトの考え方

プロンプト(AIへの指示文)の良し悪しが、アウトプットの質を決めます。私が使っているプロンプトの構造を紹介します。

プロンプトの構成要素

  1. 役割:「あなたは宿泊業の経営者を支援するアシスタントです」
  2. 目的:「以下の音声メモをもとに、全社朝会用の資料を作成してください」
  3. 形式:「先週の振り返り(箇条書き3点)・今週の重点目標(数値入り)・メンバーへの一言メッセージの3ブロック構成」
  4. 制約:「箇条書きは1点あたり40字以内。専門用語は使わず全員が理解できる言葉で」
  5. 素材:「<音声メモのテキストをここに貼る>」

この構成で指示すると、毎回ほぼそのまま使える資料が出てきます。

自動化できた理由は「型があった」から

朝会資料が自動化できた最大の理由は、「毎週同じ形式の資料を作っていた」からです。

毎回違う形式・違う内容・違う目的の資料は、AIに任せにくいです。でも定型業務——毎週・毎月繰り返す同じ形式の作業——はAI化との相性が抜群です。

あなたの会社でも、定型化できる資料作成業務は必ずあるはずです。まずそこから着手してください。

まとめ:時間は「取り戻す」ものではなく「設計する」もの

90分を0分にして気づいたことがあります。

時間は「なんとなく使う」ものではなく、「何に使うか設計する」ものだということです。AIが事務作業を引き受けた分、私の月曜朝は戦略的思考の時間になりました。

同じことは、あなたの会社でも実現できるはずです。


よくある質問

Q1. 音声メモからテキスト変換するのに、有料ツールは必要ですか?

A. iPhoneのメモアプリ標準音声入力・Googleドキュメントの音声入力など、無料ツールで十分機能します。特別なアプリは不要です。

Q2. AIが作った資料をそのまま使って問題ないですか?

A. 必ず確認・修正のステップを入れてください。数値の正確性・ニュアンスの確認は人間が行う前提で運用することが大切です。「下書きをAIが作る」という位置づけが正しい使い方です。

Q3. 朝会以外の会議資料にも同じ方法は使えますか?

A. 使えます。月次の経営会議・部門ミーティング・採用面接の準備資料など、「毎回同じ形式で作る」業務なら同じアプローチが適用できます。


山崎恭平/AI内製化総合研究所 所長
株式会社インバウンドホールディングス専務取締役。営業と交渉の世界で成果を上げてきた一方、パソコン作業は横で支えてくれる事務方に頼りきりだった。AIの登場で、一番苦手だったパソコン作業が「自分でできる」に変わり、気づけば中小企業から上場企業まで10社以上のAI顧問を務めるように。スプレッドシートの関数すら分からなかった私でもできた——だから、誰でもできる。AIの学校や顧問にお金を払い続けるのは、本質的にもったいない。初期は人を頼ってもいい。でも最後は自分たちで内製してほしい。そんな思いで、このメディアを作った。

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